道北旅行4日目です。ドキドキの一日中運転。
稚内のゲストハウスで7時前に起床。朝食は食べずに身支度を済ませてチェックアウト。
歩いてレンタカー屋に行きますが、はやく行き過ぎてしまったようで、セイコーマートでお茶とピロシキを買って駅前で時間を潰します。
8時になったのでレンタカー屋に入ると、配車の関係で1つ上のクラスのフィット・ハイブリッドに当たりました。ヤリスじゃなくて良かったです。あれはわるいものだ
数年ぶりの長距離運転にドキドキしながら、まずは宗谷岬に向かいます。
思えば遠くに来たものです。
宗谷岬からはサハリンが何とか見えました。アラサーにして初めて肉眼で外国領土を見ました。旅先での謎のコミュニケーション・スキルを発揮して、そのへんの観光客のおじさんに写真を撮ってもらいました。青い外観の土産物屋でお土産を何点か購入。
その次は宗谷丘陵に登り、独特の起伏と風力発電の風車を撮影。5年前にこれを知ってから一度は来てみたかったところなので、大変感慨深いものがありました。白い道というホタテの貝殻を砕いたものが何キロも続いているところがあり、そこも疾走します。
宗谷丘陵はおおむね満足したので、道道889号→1077号経由で国道238号に出て、道の駅さるふつ公園に向かいます。ここでベリー系のソフトクリームと、ホタテおにぎりを買い食べました。
猿払村はホタテの水揚げが日本でもトップクラスの村ですが、それまでは北海道でも屈指の寒村でした。それを大逆転狙いでホタテ一本に絞り、結果として現在は住民の平均所得が全国四位と、港区・千代田区・芦屋市に交じってオホーツク海の村が混じるというまでに成長しました。大変興味深い自治体なので、一度は来てみたかったのでした。
猿払村の中心部を通過するときも、「ここにいる人たちは半分以上はおれよりずっと年収が高いのだな……」とか考えていました。おおきなお世話ですね。
また、道の駅から国道を渡った海側にあるいさりの碑にも、大体上記のようなこと(ホタテのおかげで村が復活した!)が書いてありました。
「人間は神々と力を競うべきでない 人間は自然の摂理に従うべきだ」という言葉は、荒れ狂うオホーツク海と生きてきた村の人々の気持ちが込められていて、その通りだなと思いました。
しんみりしながら車を更に南に走らせ、猿払村道エサヌカ線に着きます。
ここは日本でもほとんどない、地平線にずっと直線が続いている、それ以外は台地の原野が広がっているだけ、というところです。ここで車を爆走させるのは、何とも言えない爽快感がありました。ライダーの聖地とのことでしたが、私が行ったときはウイングをいじった車がものすごいスピードで地平線のかなたに消えていったくらいで、あとは私ひとりでした。
エサヌカ線を離れて浜頓別町の道の駅北オホーツクはまとんべつに。ここで地元産のパンを買いましたが、甘いだけでした。
ついでということでクッチャロ湖にも寄りましたが、鳥は全くおらず。ざんねん。
ここで来た道を折り返して、猿払の旧天北線浅茅野駅に。音威子府から南稚内を結んでいた路線ですが、1989年に廃線になりました。廃線跡はサイクリングロードになっているようですが、まあ、路面状態は微妙でした。
ここで時間を見ると13時。予定は完全に達成してしまったのですが、返却予定にはまだまだ余裕があります。ということで、豊富町のサロベツ原野でも見に行こうか、とカーナビに行き先を入れ、走り始めます。
ところがこのカーナビの案内って、路面状況までは考慮してくれないんですよね。この浅茅野の集落から伸びる道道732号線、これがすごい道でした。
何とほぼ全区間(17km中16km)がダート。しかも湿地帯を進むため、水没道道として知らているようです。対向車両なんて来るはずがないと思っていたらこれがきちゃったから驚きです。土煙を上げながら50km/hでダートを爆走。借りた車だからできる所業です(自分の車だったらやらないよね)。起点の上猿払の廃集落付近は完全に人家が無く、自然に還っていました。ここから道道84号に入りエンジンブレーキを多用して長い長い坂道を下り、豊富の市街地を抜けてサロベツ原野に。
サロベツ湿原センターは環境省の管轄らしく、泥炭採掘から元の自然に戻す取り組みが行われているようです。利尻富士が良く見えました。
この時点でまだ15時前、ということでノシャップ岬に向かいます。オロロンライン爆走です。
ここ、本当に恐ろしい道で、制限速度60km/hなのにめちゃくちゃ道民の車に抜かれます。制限速度+αkm/hで走っているのに、タントにあっさり抜かれて「は?」となりました。こわいこわいですね。
車間距離を詰めてきたら張り合わずに左に避けて抜かれやすくするのが吉かと思います。
そんなこんなで抜海漁港でたそがれた後、ノシャップ岬に。さ、寒い!6月中旬と言うのに冷たい風が容赦なく叩きつけてきます。
ここでもまだ時間に余裕があったので、稚内市街地の高台にある稚内公園に。ここで氷雪の門や九人の乙女の碑を見て、レンタカーを返しました。
運転は無事に成功して生きて帰ってこられました。よかったよかった。250キロ以上走行し、これは当然人生最高記録を大きく更新です。(過去最高はつくばと塩原温泉をMT車のボロボロのアルトで往復した程度)
ガソリン消費はせいぜい11L程度で、リッター20km以上はいっているのだな、という感想。他の車がほとんどなかったので運転しやすかった反面、「スピードが出すぎる」という北海道の路を走った人たちのアドバイスがよく分かりました。
本日の宿はうって変わって昨日のゲストハウスの三倍以上の宿泊費のところ。レンタカーの運転で気が張っていて疲れているだろうという見込みは大当たりでした。ツインは要りませんでしたが。
ドーミーインの素晴らしいところは、最上階のサウナ&露天風呂です。これだけで2000円くらいとれるのでは?という充実度。
だって乾式サウナが10人入りで、水風呂はなんと温泉、それに加えて露天風呂スペースでととのい椅子があって足を延ばせるんですよ?さすがにお外で息が白くなったのにはビビりましたが。
夕飯は外には食べに行かず、セイコーマートとスーパーで買った酒のつまみで晩酌をして終えました。
明日はいよいよ数年ぶりの離島上陸。船酔いを心配しながらベッドにもぐりこみました。
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