新書レーベルについて

2021-06-25

説明

物心ついた時から読書に親しみ、完全に活字中毒もとい本の虫になってしまいました。

といっても、大学時代は読書からめっきり離れてしまって、読書を再開したのは社会人になってからでした。

(=理由・図書館に本を返しにいくのがダルかった、授業やら部活やらバイトやらで優先順位が低下していた&そんな暇あったらIngressやるわ!!!!!!まぁ「リア充」だったというわけですな)

高校生までのように小説に耽溺するわけではなく、もっと世の中のことを広く知りたい、ということで新書を多く読むようになりました。そのきっかけとなったのが↓こちら、高槻泰郎『大坂堂島米市場 江戸幕府vs市場経済』講談社現代新書です。

本書を読んで強い感銘を受けて、新書道?に足を踏み入れていきました。


今も「sakurabarの新書100選」を作るべく、日々新書を読み漁っています。

当然↑も入りますが、2年かけて折り返し地点をようやく通過といった形です。

30歳になるまでには完成させたいところ。


ところで、新書というのは各出版社・レーベルごとにぼんやりとした特徴があります。

私のような本の虫にとっての常識は、世間一般では常識ではなかったりするようです。

実益があるかは不明ですが、参考までに各レーベルの特徴について書いてみようと思います。なお、全てを網羅しているわけではありませんので、ご了承ください。

岩波新書

三大新書の一角、大御所。ザ・新書と言ったところだが、内容は教養人らしく左寄りのものがやや多め。古今東西インテリってのは反体制側だししかたないね。

赤→青→黄→と色が変わって、今出版されているのは全て「新赤版」と呼ばれるもの。

青版・黄版に名著が多く、最近出版される新赤版もクオリティが高いものが多い。

中公新書

三大新書の一角。個人的には岩波は抜いたと思う。sakurabarが一番好きなレーベルです。

ザ・硬派。お堅い学術的文章が多く、午睡に最適。クオリティも高く、ややハズレはあるものの大外れは滅多にない印象です。

特に歴史系に秀でており、「物語 〇〇の歴史」シリーズは秀逸。

講談社現代新書

「玉石混交」の四文字がしっくりくる三大新書の一角。良くも悪くも問題作が多いレーベルです。こういう新書たちのサラダボウル感が講談社現代新書の最大の魅力です。

文字が大きく、こなれた文章のものが多く、スポーツ選手の書籍もあり、大衆に広く開かれた講談社の意思を感じます。

カバーもナウい感じで(死語)手に取りやすいです。

ちくま新書

上記の三大新書にちくま新書を入れて四大新書とする説があります。

ラインとしては、「学術的だけど、中公新書ほどお堅くない」といったあたりでしょうか。

結構好きなレーベルのひとつです。

岩波ジュニア新書

隠れた実力派。ほとんどの社会人の専門外の学力は中学校卒業レベルであることを考えると、各界の俊英たちが小中高生向けに書いたこのレーベルを読む方が、大人向け専門書に背伸びするより早いかも?

講談社ブルーバックス

自然科学系の殿堂。よく眠れます。読んだ方がいい本が多いらしいんですけど、こういうのになかなか手が出ないのを考えると、やはり自分は自然科学ではなく人文科学・社会科学派なんだな〜と感じます。

中公新書ラクレ

お堅い中公新書のソフト版で色々なテーマを取り扱うレーベル。インテリ向けで『President』とか嬉々として読む層が好きそう(偏見)。

新潮新書

よりお手軽。内容がうっすいものもあり、講談社現代新書よりも「石」の割合が多めか。と思ったら『ケーキの切れない非行少年』のようなメガヒットや『スマホ脳』のようなすげーやつをドカンと出してきたり、やはり時流に乗ったものは得意なのでしょう。

文春新書

よりお手軽。こちらも内容が薄いものもあり、時事ネタよりの印象。

光文社新書

人生で初めて買った新書が『さおだけ屋はなぜつぶれないのか?』なので思い出深いレーベル。小学3年生の頃でした。社会問題に切り込んでいく現場主義という感じがします。

朝日新書

新聞社の方は「……」という感じですが、朝日新聞出版が出しているこちらは、そこそこ良いものがちらほら出ています。

経済問題に切り込んだものやビジネスマンが読んでおくとお得なものも多く出しており、取り扱うネタもビジネスマン向けのものが気持ち多めな印象です。

社会人になってからお世話になるところ。

幻冬舎新書

アグレッシブに社会の問題に切り込んでいくため、社会に問題を問いかける系の本が多めの印象です。

祥伝社新書

やや右寄りでおじさんが好きそうな内容が多め。

PHP新書

ダークホース。たまにどでかいやつを一発当てて大成功する。扱う範囲も社会問題学術ゲスネタ幅広い。

ソフトバンク新書

発展途上。ピンと来るのがないんだよね

宝島社新書

大衆向けというか週刊誌の延長線上といったものが多め。

NHK出版新書

手堅く学者の本をちまちま出している感じ。ハズレは少なめ。小粒で安定感という感じ。

扶桑社新書

ネタ枠。嫌韓保守のみなさまが定期的に出しており、本屋の平積みでも一定の地位を確保しており、あのオレンジのカバーの強すぎる主張は健在。

自己紹介

Japan
sakurabar(さくらば)。1993年生まれ。修士(教育学)→中小企業でパソコンをいじる日々。ねこがすき。 お問い合わせはsakurabar0701あっとまあくgmail.comまで。 Twitter(@sakurabarss)のDMでも同じアドレスに通知が行きます。

このブログを検索

ブログ アーカイブ

カテゴリ

QooQ