大学院時代の同期から先日連絡をもらい、私が大学・大学院でお世話になった指導教員が定年で最終講義を行う、ということで仕事の合間に聞いてきました。
こういうご時世柄もあってか、zoomで自宅に居ながらにして恩師の話を聞くことができました。そういう意味では良い時代になりましたね。「レジュメを作りながら、この歳になってこのレベルのものしか作れない自分にガッカリした。だからもう身を引くにはふさわしいタイミングだと思う」と心情をこぼされていたのが印象的でした。私が大学院の頃に奥さまに先立たれていて、そこからガックリ、という感じもありそうです。何せ、大学院時代から同棲されていた奥さまだったとのことで。
本当は謝恩会とかそういうのに出たかったのですが、もう少し辛抱する必要がありそうです。
日本における文法教育の変遷、ということで、橋本文法の話をメインにされていました。現在の学校教育における文法教育が形骸化されていることを懸念されており、その解決策を色々と試行錯誤されていました。(そのプロジェクトの一環で、私も修論を書きました)
私が日本語学専攻を選んだのも、今の仕事に就いたのも彼の影響が大きく、そういう意味では文字通り恩師と言えます。
講義は大体遅刻してきて、2回に一回は忙しい忙しいアピール(地獄のミサワみたいですね)をなさっていました。ところが、4年以降になり卒論指導や修士論文指導になると一転、先生の居室でレジュメが真っ赤になるまで直されて「これは考えが甘いですよsakurabarくん」とか「この論旨じゃとてもダメですね」とか、まぁ何度もボコボコにされたのは良い思い出です。私なんかは博士後期に進まなかったので、まだマシではありましたが……。
ちなみに同じ専攻でも、上の学年や同期は、見るも無残にボコボコにされた人がいたり(卒論発表会で学部1年レベルの凡ミスが発覚して大変な目にあった人とか)、他の専攻では演習でレジュメを破られてそのまま教員が帰ってしまったので平謝りだったり、と今だったらこれパワハラなんじゃね?みたいな事案もありましたがもう10年近く前の話なのですね。
気が向いたら恩師に最終講義のお礼のメールでも送ろうと思います。
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