散歩をしていたら、ふっと中学生の頃の部活動の顧問について、当時疑問に思っていたことがあったので書こうと思います。
当時、私はソフトテニス部に所属していました。地方というのは部活動ヒエラルキーというのがあって、男子なら野球部、女子ならソフトボール部が頂点で、その下にサッカー部やバスケ部といったメジャー集団競技が続き、その次に陸上やらバドミントンやらソフトテニスやらの個人競技が続き、運動部最底辺に卓球とか水泳がいました。
で、すべての文化部はそれらの運動部より更に下、という形でした。ただし吹奏楽部を除く。吹奏楽部というのはほぼ全て女子、男子で吹奏楽部に入ろうものなら苛烈なイジりの対象になること請け合いでした。首都圏でもそんな閉鎖的な環境でした。今は違うのでしょうけど。
閑話休題。
さて、そのソフトテニス部は男子と女子があり、男子は毎年何とか個人で県大会に行っていたものの、女子は大体地区大会初戦敗退、という感じでした。
で、その男子の顧問というのが熱血監督で、ガンガン土日も祝日も練習するし、練習試合も近郷近在にどんどん出かけていく、という人でした。私は嫌われていたらしく、理不尽な罵倒が飛んできて、一度30分以上公衆の面前で大激怒されたことがあります。今でもかなりトラウマになっています。
かたや女子の顧問というのはあまりやる気がなく、毎日練習が終わるころになると30分くらいふら~っとコートにやってきて、それっぽい指導をして終わり。練習試合もほとんど組まず、という形でした。
実際問題として、生徒たちからも保護者達からも、男子の顧問は熱心で良いが、女子はちょっと適当過ぎない?みたいな評価が主でした。
職業生活で何を優先するのか?
私もあるタイミングまでは、「おれはこんなに理不尽な指導で大変なのに、女子は楽そうで良いなあ」と思っていましたし、「女子の顧問はやる気ないのかな?」という感想でした。
ある日、スーパーに買い物に行くと、見覚えのある車。女子顧問の車です。この辺ではめったに見ないレアな車種と色だったので、すぐ分かったのです。
で、顧問の彼が、家族らしき人たちとニコニコしながらスーパーから戻ってくるのを偶然見かけて、ふっと思ったのは、「熱心な部活顧問だからといって、それがいったい何なのだろう?」ということです。
実は、我らが男子顧問は第一子が生まれていましたが、その育児は奥さん任せで放課後も土日も祝日も部活三昧だったのです。
かたや、生徒・保護者からは適当とみなされている女子顧問は、定時になると学校から引き上げるのが主でした。
確かに、生徒・保護者・学校教師陣から見たら、男子顧問は部活動指導に勤しむ教師の鑑です。しかし、家族、とりわけ奥さんや子どもから見たらどうでしょうか?
子どもの玉遊びにかまけて家のこともろくすっぽしない旦那でしかない、という見方もできるわけです。
ということを多感な中学生の当時考えていたことを思い出しました。
そんなさくらば少年は10年後、教員専修免許を取ったにも関わらず採用試験すら受けないのですが、当時はまさか思いも拠りませんでした。
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