タイトルだけ見るとなんのこっちゃ?となるでしょうからもう少し掘り下げると、「都心勤務に憧れがない」ということです。別に丸の内OLが嫌いとかそういうのではないです。
先日、久々に大学の同じサークルの人たちで集まって飲んだ時に、こんな話になりました。
そもそも、地方国立大に行く時点で、東京志向というのが薄く、地元に戻って公務員や教員というパターンが多かったり、あるいはあえて全国転勤(それも、僻地)が多い仕事を選びがちです。
聞く話によると、都内の私立大学だと東京志向が強く、むしろ都心に職場がないとかありえない、という人が大変多いのだそうです。もっとも、分母が全然違いますから(例えば、弊学の文系学部の在籍人数を全員足しても、早稲田の商学部や明治の政治経済学部一学部に及ばない)、単純に比較はできませんけど。あとは、そもそもの出自の違いもありそうです。東京の私立大学は、もはや一都三県の出身者が大半ですから。
ところが、特に私の身の回りがそうなのですが、都心勤務というのに憧れがないどころか、それを避ける人が多めです。
その飲み会ではひとりだけが都心勤務(日比谷)でした。その方もご主人の都合もあるのでしょうけれど、東京どころか茨城県在住です。
私も山手線の内側に一応オフィスがあるとはいえ、特に群馬に本拠を移したこの2年間は、平均すると月に1~2回くらいしか行っていません。おそらく、将来的にもずっとそうでしょう。これは、人生の幸運のひとつであります。
そもそも、東京圏は世界でもトップの過密区域。少子化の大きな原因の一つが、東京圏への過密だというのは、不都合な事実ではありますが、誰も口にはしません。世帯年収1500万円でも新築物件が買えないというのは、貧しい国になってしまったのだなあ、と遠い目をするしかありません。もっとも、その半分にも満たないであろう私が言える立場でもありませんが。
そして、根本的に「丸の内や日比谷や赤坂あたりを、肩で風を切って歩く」ことに憧れがない、ということです。
ですから、タイトルの通り、丸の内OLにも憧れがありませんし、むしろ昼飯を食うのに1000円もかかるところに勤めるのがステータス、な~んてのもお釈迦様の手の上で踊っているだけなのではないか?という感想になってしまいます。
もともと物欲が薄いというのもあるのでしょうけど、この3年間で特にその傾向が強まりました。
このブログでは何度も書いている通り、結局のところ、金銭で得られるものには限りがあり、「穴を掘っては埋めているのを繰り返しているだけ、消費活動ではマイナスをゼロにしているだけで永遠にプラスにはならない」「自由意志はもはや存在せず、Amazonや楽天市場でサジェストされたものを買い、Spotifyでおすすめされた音楽を聴き、YouTubeやネトフリでおすすめされた動画を見て、インスタやTikTokで過度に加工された写真やショート動画を無限に見続けてルッキズムや劣等感を際限なく増長させて、ヤフコメやTwitterやFacebookのエコーチェンバーの中で憎悪を煽られ、今日も自分の人生と関係のない炎上案件で義憤をこじらせて、そのストレスをまたサジェストされたものを買い・見ることで消費する、というだけの人生」ということが頭をよぎり、「やっぱり、私たちがスマホやタブレットやPCを使ってインターネット空間にいればいるほど儲かる人たちが、莫大な富を突っ込んで私たちを商品化しているんだ」ということです。
昨日の眼科でドライアイの目薬をさしていたら、弟くんとこんな話をしました。
「それドライアイ?」
「そう。仕事でもプライベートでも画面見てるからね」
「はっきり言って、兄上は目を使いすぎだと思う」(本当に弟くんは私のことを「兄上」と言います)
「やっぱり?」
「だってさ、仕事で一日8時間。それで朝スマホ見てて、昼休みPCで動画見て、それで仕事終わった後もPC見てんじゃん?何時間くらい?」
「仕事が8時間として、プライベートは4時間くらいかな」
「一日12時間はヤバすぎだろ!俺みたいに仕事ではほとんど画面見ない人間ならともかくさ、仕事とプライベートどっちも画面ずっと見てるってのは、そりゃドライアイにもなるし、頭も疲れるだろ」
「だよなぁ……」
いつもふざけたことしか言わない弟くんからガツンと言われて、やっぱりそうだよなあ、としか思えませんでした。
とりあえず、一昨日あたりからスマホの電源をオフにしたり、PCで執筆するときはインターネットを見ないようにWi-Fiをオフにしたりしています。
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