騒音――気にすればするほど気になる――

2023-05-15

雑記 説明

騒音についてです。

最近の懸案事項である、移住について考えています。

机上であれこれ考えていても仕方がないので、平日に実際に現地に行ってみることにしました。

山手線の駅から電車に揺られて数十分、移住予定地に到着です。

騒音というのは、飛行機の音です。市街地に飛行場があり、割とひっきりなしに離着陸をしたり、タッチアンドゴー訓練で頻繁に辺りを飛行したりしています(という記述で、分かる人にはこの文章だけでどこのことかまるわかりですね)。

感想としては、「割と気になる」というものでした。

私自身がけっこうな神経質で、ひどいときは時計の秒針で寝られなくなるくらい自律神経が過剰に働いてしまっていた身。今は落ち着きましたけど。

そういうこともあってか、音には敏感なたちということもあり、飛行機の音は割と気になりました。

ただ、先入観がかなりあった、ということも否めなくありません。口コミサイトを覗き見ると「すぐに慣れました」「気になりません」「それより飛行機見られて楽しいです」というポジティブ意見がある一方、「すごい音がするので住まない方がいい」「個人差が大きい」というネガティブ意見も。

下調べの時点で、たとえば「飛行機の滑走路の延長線上はすごい音がする」というのを知っていた一方、移住予定先は滑走路の真横から数kmのところ。それでも、タッチアンドゴー訓練で旋回するので、そこそこ音がしました。

これまた試しに屋内でしばらく過ごしましたが、こちらはあまり気にならず。滑走路の延長線上は二重窓になっているので、全く気にならないようですし、滑走路の横の数kmにあるこの屋内の施設の窓を確認したら、こちらは普通の窓でしたが、飛行機飛んでるっけ?というレベルでした。

屋外だと視認できるレベルでよく飛行機が飛んでいますが(それこそ1時間に十数回のレベル)、屋内だとBGMなどなくてもそれほど気になりませんでした。注意していれば、「あ、そういえば、飛んでるかも?」というのが分かる、という程度でした。少なくとも戦闘機や艦載機が配備されている空軍基地のように、テレビの音が聞こえない、電話での通話中に爆音で先方から「え、どこにいるんですか!?」と心配される、ということはなさそうです。

また、夜間飛行は定期的には無いようで、夜にはぴたりと止みました。災害時や有事の際は別とのことです。

そもそも東京も飛行機じゃんじゃか飛んでるよね

結局慣れなんかな、と思って東京に帰り、数日生活すると、別のことに気が付きました。

「あれ?そういえば東京も結構飛行機の音するなぁ……」と。

そうなのです。グンマー宅での生活が多かったのもあってか、あまり気にも留めていませんでしたが、東京の家も職場付近も、頻繁に音がするのです。それも、一時間に何回も。

そういえば、と思い出します。数年前に羽田空港の飛行経路が変更になる、というチラシが東京宅のポストに入っていたことを思い出しました。諸々の行動規制があって減便傾向にあったのが、平時に戻ったということで飛行機の便数もまた平時に戻った、ということなのでしょうか。

飛行経路としては別に真上を飛行する、というのではなく、むしろお隣の区です。それでも飛行音がすることは確認できます。

気にすればするほど気になる<精神交互作用>

精神療法のひとつである森田療法に「精神交互作用」というものがあります。

森田療法の説明を行っている某サイトの説明を借りると、

「精神交互作用」とは、ある感覚に対して、過度に注意が集中すると、その感覚はより一層鋭敏になり、その感覚が固着される。つまりその感覚と注意が相互に影響しあってますますその感覚が拡大される精神過程を示したものです。

これは、いわゆる「注意と感覚の悪循環」という作用で、認知心理学などでも類似の説明がなされている現象です。

ということです。

つまり、 何かのイベントが起こる→意識が過度に向く→より敏感になる→より意識が過度に向く→より敏感になる……、という悪循環ですよ、ということです。

私の場合も、これと同じことで、きっと「飛行機の音が気になる」というのが既に頭に刷り込まれてしまっているので、それでそちらにばかり気が行ってしまっている、のだと思います。

思えば、現代人は騒音から完全に逃れるなら、完全防音の部屋に引きこもるしかありません。

グンマー宅も踏切の音が一日に何度か聞こえてきますし、つい半年前まではお隣から絶え間なくテレビの爆音が聞こえていました。

山の中ならいけるか、と思っても、結局鳥の鳴き声とかカエルの大合唱とか蚊の羽音とか、かえってそちらの方が気に障って眠れない、ということもあるようです。

とはいえ、完全防音の部屋にいると、かえって体調を崩してしまう、ということも考えられます。無音空間では45分以内で発狂する、というのがあります。適度なノイズは必要、ということです。

なので、騒音は生活になくてはならないものとも言えそうです。結局のところ、程度問題で、これも慣れるんですかね。よく分かりませんけど。

自己紹介

Japan
sakurabar(さくらば)。1993年生まれ。修士(教育学)→中小企業でパソコンをいじる日々。ねこがすき。 お問い合わせはsakurabar0701あっとまあくgmail.comまで。 Twitter(@sakurabarss)のDMでも同じアドレスに通知が行きます。

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