最終更新:2021年9月22日
語学について書きましょう。
語学遍歴
文学部言語学科日本語学(国語学)専攻出身です。
ということもあってか、まず文学部では第二外国語が必修なのですが、言語学科ということもあり第三外国語の履修が推奨されていました。
ということで、大学時代の履修は以下。ちなみに、周りには第四外国語以降も履修している強者がいました。
- 第一外国語:英語
- 第二外国語:ロシア語
- 第三外国語:ラテン語
と書くと、さぞこいつは語学ができるんだろうという話になりますが、案の定(?)どれも実用の域からはほど遠いです。
言語学と語学の違いについて、教授が言っていたことを思い出します。
語学の達人がF1ドライバーだとすると、言語学者はそのレースのメカニックだと。
F1ドライバーが車の仕組みを知っていて走りが有利になることがあるかも知れませんが、メカニックがF1ドライバーのようにみんな運転が上手いかというと一概には言えません。
同様に、語学巧者が言語学の知識を知っていると習得やコミュニケーションの役に立つことはあるかも知れませんが、言語学者が言語巧者のようにみんな語学が達者かというと一概には言えません。むしろ、コミュニケーション能力という点で言うと、劣っている可能性すらあります。
英語
私の英語力は大多数の大卒者と同じく、大学受験前がマックスであり(もっと書くと、高校2年後半〜3年前半)、そこからは急落して大学院受験でちょっと上がり、そこからはまたなだらかに降下していく、という形です。
大体から、界隈では「簡単」とされるセンター試験で9割に届かない程度の残念な能力であり、ライティングとスピーキングは輪をかけて絶望的です。
というのも、そりゃ、職業生活でも日常生活でも使いませんからね、英語。
せいぜい文書が読めれば、まあ困らんしという感じで、それも大体Google翻訳かDeepLかませるので、それで訳出できない微妙な文の時だけ辞書を見る、という程度です。
言語を上達させる最短の解は、「強制的に使わざるを得ない環境に身を置く」です。
英語が使えなかったら困るという、ご飯も食べられない、という場所に身を置けば、嫌でも習得するでしょう。
むしろ、英語ができなくても仕事ができて、さまざまなジャンルの本が読めて、高等教育が受けられるという、世界でも屈指の恵まれた環境にあることに感謝する、というのが日本人としての最適なふるまいであるのかもしれません。
ロシア語
第二外国語はロシア語を選択しました。
選択肢としては、ドイツ語・フランス語・スペイン語・中国語・朝鮮語、そして我らがロシア語がありました。
ロシア語を選んだ理由は簡単です。マイナーでカッコ良かったからです。生来天邪鬼な性格があったからでしょう。
言語学を学ぶのであればドイツ語やフランス語あたりを無難にとっておくのがベターなのですが、ロシア語って、なんか、厨二病っぽくてかっこいいですよね。
ドイツ語も厨二病っぽいですけど、そういう安易なモチベーションが語学を学ぶ上では意外と重要だったりします。
他にも色々理由はありましたが、忘れました。
ロシア語のメリットは、圧倒的少数派なので、その分みっちり習うことができるし、謎の連帯感があったことです。
「酒について」でも書きましたが、ウォッカのショットグラスでウェーイする仲になりました。
ドイツ語のようなメジャー語は複数のクラスができますが、ロシア語は逆立ちしたって複数クラスができるわけがありません。
デメリットは、そもそもキリル文字を覚えるところから始まるという点、そして文法が英語よりも難しく、格変化や名詞の性(男性・女性・中性)というのはドイツ語やフランス語にもあるからまあ良いとして、動詞がはちゃめちゃです。
完了体と不完了体というのがあり、英語の現在完了・過去完了・未来完了とはまた違う「体(たい)(完結相)」という概念をいちいち覚えないといけません。
規則性はあるといえばあるのですが、ただし例外がある、ただし例外が……というようなのばかりです。
この「体」、日本語だとアスペクトの話になるんですが、ちょっと専門的なのでこの辺にしておきましょう。
そんなロシア語、電子辞書や高い参考書まで買ってしまい、2年次でロシア語科しか取らないような専門科目まで履修して、ロシア語圏留学組とロシア人先生とロシア語以外禁止の授業というのもあり、ヒィヒィ言いながらお情けで優良可の良をもらうという有様。
ちなみに、文学部の優・良・可は優が「ふつう」、良が「ちょっとダメだね」、可が「まじでお前クソだな、まあちゃんと来てたし単位はやるよ」という感じです。
ロシア語はそこまでやったのですが、専攻選びで日本語を選択したこともあってか、3年以降はやりませんでした。
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