Twitterやめた人のブログ紹介

2021-08-24

IT メディア 雑記

私もみなさんも自分が見たいものしか見ようとしませんから、Twitterを見なくなるとTwitterの弊害みたいなブログを読み漁って、自説の補強に努める、というワケです。

そのブログの投稿お知らせをTwitterでやっているのはダブスタでは?とも思いますが。

今回はそんなTwitterやめた人たちの感想ブログで気になったものを拾って考えていきます。


私のTwitter遍歴としては、

  • 高校1年から12年近く使用
  • 総利用時間10000時間以上
  • 最大5アカウント運用
  • 合計ツイート数20万

といった感じです。

今回のブログ

今回紹介するのはこちら。

https://note.com/yuka_1204/n/nf58b6f0fba86

記されたのは2019年のお正月ですから、かれこれ2年半前のことです。彼女が言うオワコンになっている、という感覚はよく分かりませんが、私が始めた2010年と比べると、確かに変化はあったのだろうと思います。


また、

平均1日1ツイートするヘビーユーザー

という記述には、「じゃあ一日数十ツイートをほぼ毎日数年間やり続けてきた僕は人間じゃない何かですか?ツイ廃以上のfreaks?mania?」という感想ですが、まあ、いいでしょう。


私が彼女のこの記事で共感できたのは、

「真理」(みたいなもの)を突き付けられる機会が増えたから
という正にそれです。


長くなりますが、引用です。

始めは、友達の生活ツイートとか試験前の自虐ツイートとか、有益なライフハックとかを拾っていたツイッター。でも、やっぱりバズるツイートってどんなジャンルのものでもTLに流れて目に入ってくる機会が増えてきます。

特に大学3年生の私の心を抉ってきたものが、「本命とセフレの違いを説いたメンヘラ系女子ツイート」、「男が女を選ぶ基準を懇々と語る婚活ツイート」、「女は何歳までに○○しなければ終わり、みたいな年齢に関する(それも何故か女性に限定する)強迫系ツイート」。これらの特徴は、一度でもそのツイートがバズると、その方のツイートがそれ以降もどんどんRTされていくということ。もちろん、これは賛否両論あるからこそなのだし、RTして批判している人だっている。そもそもツイッターなんて、ちらっと思ったことをつぶやくツールにすぎないわけだし、それをRTするもいいねするも瞬間的な衝動にすぎない。よって、こういうツイートをしている人にも反応している人にも(人を傷つけさえしなければ)何の非もないんです。

だけど、RTといいねが大量にきた所謂「バズった」ツイートは、既にバズった状態で目にするとなんだかそれが「真理」みたいになって目に、心に迫ってきてしまう。それが上記のジャンルのものだと、特に私くらいの年齢の女子は謎の不安感を煽られてしまう。


まさしくその通りで、特に2019年あたりは、私はこれと全く同じようなことで、かなり気持ちの方が参ってしまった、という感想があります。

彼女はうまく切り離して、遠ざかることに成功しましたが、私は失敗してしまいました。

「普通」は限りなく理想に近い

引用で示したような、こういった露悪的なツイートは賛否両論だからこそ、議論を巻き起こします。

例えば、「お年寄りを殴ってはいけない」、あるいは「日本においてお地蔵様を蹴飛ばしてはいけない」、なんてのはあまりにも当たり前すぎますから、バズることはありません。

ですが、彼女が述べているように、恋愛をはじめとする人間関係に関する露悪的・強迫的なツイートというのは、ご存知の通り正解がありません

むしろ「普通」というものが存在しないどころか、限りなく理想に近いものではないのでしょうか。
(私は好きではありませんが)PerfumeのDream Fighterで、普通は真ん中ではなくてむしろ理想に近い、と歌い上げられているように。

賃貸・持ち家問題のように、その人一人ひとりのライフスタイルや価値観や環境に依存する内容には正解がありません。

ですから、何度も何度も繰り返し問題が燃え上がり、バズります。

数字の奴隷たる私たち

さて、問題は私たちが「数字に弱い」という点です。

冷静に考えたらバカバカしいのですが、バズったツイート、何万もRTを稼いだツイートがまるで彼女が述べた「真理」のように感じられる、ということです。

その「真理」の作られ方について、私たちは知っているはずです。

「真理」は、いつも自分がやっているように、なんとなく「いいね」「ふぁぼ」ボタンを押して、「へえ、バズってるやん」と何気なくRTボタンに触れた集合体に過ぎないこと、その意見の妥当性を何ら担保するものではないということを知っていながら、それでも私たちは同じような内容でも、1RTのものと10万RTでは、後者の方を信じてしまう。

 

このブログを記した彼女も、


「すべてのルールには例外がある」


「人それぞれ」

 

ツイッターで「バズる」と、単なる「傾向」がRTといいねによって多くの人から共感を得ていると錯覚して「心理」みたいになってしまう


と認識していますが、そんな素朴かつ的確な認識を、数の暴力で乗り越えてくるのが、TwitterのようなSNSです。


彼女が

こんなの「ふーん」って流せることができればいいのですが、やっぱりなんだか気にしてしまう


と書いている通り、「気にしてしまう」というのがTwitterの魔力であり、私たちをTwitterから離れがたくする誘引力です。

まあ、その辺りはattention economyでググっていただけるとヤバさがわかるかと思います。

数の魔力というのは無意識的であり、暴力的であります。

そんなバズツイートが、フォロー数にもよりますが、一日に何十も何百も流れてくる。

最近ではフォロー数に関わりなく、公式クライアントなら、Twitter側が恣意的にツイートを流してきます。

それは決してあなたのためを思っているのではなく、1秒でもTwitterに視線を集めることが、自社の利益に直結するからです。

前述の通り、バズりの仕組みについて自覚的であっても、こうした価値判断を高速で何度も何度も繰り返すことに、私(たち)はまだ慣れていません。

デジタルネイティブなら可能なのでしょうけれど。それともパーソナリティの問題?

Twitterしぐさでしかリアルを見られない私

そんなことを毎日毎日何ヶ月も何年も続けていると、いわゆる「Twitter文法」「Twitterしぐさ」でインターネットの世界どころか、リアルの世界すら認識するようになります。

つまり、RTやいいねの数や、クラスタ、界隈での著名度が意見の「妥当性」を担保する、という感じの世界観、世界の認識です。

それは数の暴力、「RT、いいねの多さが全て」という世界です。

 

Twitterから離れて数週間たち、離れると馬鹿らしく思えますが、今でも心のどこかではそう信じている自分がいます。

そりゃそうですよね。高校・大学・大学院・新卒とその世界観の中で生きてきたワケですから。

フィルターバブル

論点が少しずれますが、これまでのブログで述べてきたフィルターバブル現象がここでも見受けられます。

特に大学3年生の私の心を抉ってきたものが、「本命とセフレの違いを説いたメンヘラ系女子ツイート」、「男が女を選ぶ基準を懇々と語る婚活ツイート」、「女は何歳までに○○しなければ終わり、みたいな年齢に関する(それも何故か女性に限定する)強迫系ツイート」

これ、私が記憶から選択的に弾いているだけかもしれませんが、あんまり見た記憶がないんですよね。

そりゃ、性差でフォロー傾向も違いますし、当然と言えば当然なのですけれど。

フィルターバブル、つまり人によって見せられる世界が異なるという感じです。

クラスタや界隈の存在が、それに拍車をかけます。

もしかしたら、私たちは「存在しない相手」、仮想敵をお互いに憎みあって、不安になっているだけなのかもしれませんね。誰のために?何のために?

ライフハックが無くなる

一方、細やかなところではありますが、彼女はデメリットも挙げています。

ちょっとした生活のライフハックが入ってこなくなった。

これは確かにその通りで、インフルエンサーによる広告活動という側面ももしかしたらあるのでしょうが、不便になったことは確かです。

また、新たな情報というか、ネタに触れることが激減しました。

テレビを見ない、新聞を読まない、Yahoo! Japanやスマートニュースも結局そういったマスメディアの集積体ですから、意図的に避けています。

となると、触れる情報源というのはせいぜい周回しているいくつかのブログとかインターネット検索とか書物なわけで。あとは、仕事中のチャットツール内での世間話くらいでしょうか。

それでも特に社会生活上著しい不利益を被るということはありませんので、やはり情報が多すぎるのでしょう。

まとめ

口では「情報の取捨選択が大事」と言っておきながら、実際は情報の波を乗りこなすどころかそれに右往左往して、「シャットアウト」することができなかったのでここまでズルズルやってきてしまったのだなあ、という後悔が強いです。

自己紹介

Japan
sakurabar(さくらば)。1993年生まれ。修士(教育学)→中小企業でパソコンをいじる日々。ねこがすき。 お問い合わせはsakurabar0701あっとまあくgmail.comまで。 Twitter(@sakurabarss)のDMでも同じアドレスに通知が行きます。

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